Ridley Scott "Black Rain"

先々週だったか、シネツイン新天地でRidley Scott (リドリー・スコット)監督の「ブラック・レイン」を見た。1989年の映画だから、24年前になるのか。公開当時見ているはずなんだが、映画の筋を全然覚えていなかった、というか思い出せなかった。映画はニューヨークで始まり、大阪に移るのだが、道頓堀がブレードランナーのような映像になっていたのには驚いた。日本でロケした映画であるのは覚えていたのだが、ずっと新宿の歌舞伎町だと思っていたのだ。映画はミナミだけではなく、梅田でも撮影されていて、阪急梅田百貨店の界隈も映し出されていた。ここ数年は関西方面に出かけることが多く、馴染みのある場所がいくつか出てきたので、親近感を持ってみることができたのだが、普通の映像ではないからね。しかし、それはあくまでリドリー・スコットの撮ったブレードランナー風味の大阪なので、異化効果を楽しんで見るべき映画だと思う。健さんがカラオケで歌うRay Charles (レイ・チャールズ)の"What I'd Say"を歌うところが良かった。

新天地のシネツインは今年中に閉館になるらしいが、本当に残念だ。安い値段で旧作が見れていたし、場所も独特の雰囲気があって気に入ってたいのだが、アメリカやヨーロッパと違って、日本では若者が旧作見ないから、仕方ないか。黒澤や小津といった日本映画の巨匠クラスの人たちの映画は国外でのほうがよく見られている。実際、私が小津安二郎の「東京物語」を初めて見たのはアメリカの大学で行われていた"Japan Week"という催しであったわけだが。

The Making of "Black Rain"

Ray Charles "What I'd Say" Live