Bill Frisell "Big Sur"

Bill Frisell (ビル・フリーゼル)の公式HPによれば、このアルバムの収録曲全ては、カリフォルニア州のBig Sur (ビッグ・サー)にあるGlen Deven Ranch (グレン・デヴェン牧場)で書かれ、2012年のモントレー・ジャズ・フェスティバルで初演された。実際にFrisellが作曲を行っていた"Big Sur"はアルバムタイトルにもなっている。

Frisellは80年代後半にJohn Zorn (ジョン・ゾーン)のNaked City (ネイキッド・シティ)に参加し、そこではノイジーなギターを弾いていたが、自身のソロ作やバンドではむしろ静謐ともいえるような曲を演奏している。近年では、アメリカーナの代表的なミュージシャンの一人と見做されることも多く、カントリーに影響を受けたアルバムもあった。90年代初頭のあたりは、よく聞いていたのだが、ここ数年は熱心に聞くことがなくなっていた。しかし、今回のアルバムにはけっこうハマっていて、最近よく聞いている。パンクでノイジーな音楽を期待する人には勧めないが、力の抜けた枯れた味わいのする演奏が堪能できる。だが、それは弛緩してだらけきった音楽ではなく、適度に緊張感があって、しかも解放感のある、心地良い演奏を繰り広げている。

Bill Frisell Official Website: http://www.billfrisell.com/
Jenny Scheiman Official Website: http://jennyscheinman.com/home-page/
Eyvind Kang (Wikipedia): http://en.wikipedia.org/wiki/Eyvind_Kang
Hank Roberts Official Website: http://www.hankrobertsmusic.com/
Rudy Royston Official Website: http://www.rudyroyston.com/

Bill Frisell: guitar
Jenny Scheinman: violin
Eyvind Kang: viola
Hank Roberts: cello
Rudy Royston: drums