Roxy Music/Flesh and Blood

まだ寒いですが、桜の季節になりました。
昨日は元安川沿いに花見をしている人も見かけました。かなり寒そうな感じがしたんですが、大丈夫だったんでしょうか?今日は昨日よりも気温も上がり、夜はさすがに厳しいでしょうが、まだましなんではないでしょうか。

昨日の昼は知り合いの店でちょっと遅めのランチをたべていたんですが、音楽業界で名前の知られた方が来られていたようで、後で、店のオーナーから聞いたのですが、全然気付きませんでした。広島にはイベントで来られていたようですね。

午後はサロンシネマに行って、ロマン・ポランスキー http://www.imdb.com/name/nm0000591/監督の「おとなのけんか」(原題"Carnage")http://www.otonanokenka.jp/を見る。二組の夫婦が室内で繰り広げる会話だけで成り立っている映画で、暴力も殺人もセックスもありませんが、原題の"Carnage"は「(戦場での)大虐殺、殺戮(slaughter)」を意味する語で、確かにそういう映画ではありますね。子どものけんかの謝罪から始まるんですが、通常の映画にあるような「泣かせたり」とか「感動させたり」とかいう展開を期待すると肩透かしを食らわされます。ポランスキーの映画ですからね、体調の悪い時とか、落ち込んでいる時なんかには見ないほうがいいと思います。それぞれの役柄が、その役者のセルフパロディ(特にジョディ・フォスターケイト・ウィンスレット)になっているので、そういうおもしろさもありますが、気が向いたらどうぞ、という感じかな。

この週末はロクシー・ミュージックの「フレッシュアンドブラッド」(1980)ばかり聞いていました。たまたまCD棚のジャケットが目に入って、聞き直してみたら、意外と気に入ってしまい、何回もリピートしてしまいました。このアルバムはバンドの最後の公式アルバム(バンドの最高傑作といわれることもある)である"Avalon"、ブライアン・イーノ(Brian Eno)在籍時のファースト("Roxy Music")、セカンド("For Your Pleasure")、イーノの代わりにエディ・ジョブソン(Eddie Jobson)が加入した時期のアルバム("Strandede", "Country Life", "Siren")等の作品に比べると影が薄いというか、過少評価されているところがあります。初期の作品に見られた先鋭的で尖った部分があるわけでもなく、かといって、次作の「アヴァロン」ほど洗練されているわけでもなく、中途半端なAOR路線の作品として見られているところがあります。

"Flesh and Blood"は数年の活動休止期間を経て、グループ復活後の第一作"Manifesto"の次の作品になります。このアルバムから、交通事故で活動ができなくなったドラマーのポール・トンプソン(Paul Thompson)が抜け、ドラムがスタジオ・ミュージシャンのアンディ・ニューマーク(Andy Newmark)、アラン・シュワルツバーグ(Alan Schwarzberg)、サイモン・フィリップス(Simon Philips)等に代わります。これが、このアルバムのAOR的な方向性に拍車をかけたのは否定できないのではないでしょうか。実質的には、ブライアン・フェリー(Bryan Ferry)のソロといっても、おかしくないような仕上がりになっていますし。このバンドはもともとベースが固定メンバーではないということもありますが、オリジナルメンバーはリーダーのフェリーを除くと、ギターのフィル・マンザネラ(Phil Manzanera)、サックスのアンディ・マッケイ(Andy Mackay)の3人だけです。参加メンバーを下に書いておきます。

Roxy Music/Flesh and Blood)
Bryan Ferry: voice and keyboard
Phil Manzanera: guitar
Andy Mackay: saxes

Alan Schwartzberg, Andy Newmark, Simon Philips: drums
Alan Spenner, Neil Jason, Gary Tibbs: bass
Neil Hubbard: guitar
Paul Carrack: Keyboard

このアルバムから、"Oh,Yeha"を2001年、Roxy Music再結成時のライブ演奏で見てみましょう。ちなみにこの演奏時のドラムはオリジナルメンバーのPaul Thompsonです。

...♪ there's a band playing on the radio
with a rhythm of rhyming guitars
they're playing oh yeah on the radio...

次はThe Byrds http://www.thebyrds.com/のカバーで"Eight Miles High"

Wilson Picket http://en.wikipedia.org/wiki/Wilson_Pickettのカバーで、"In the Midnight Hour"

最後に"Over You"と"The Same Old Scene"