Phew/心ある人に鞭打ち、宙ぶらりんの空中ブランコ、一心不乱の離れ業

Phewhttp://homepage3.nifty.com/phew/Pages/Phew.htmlのClosed、コニー・プランクのプロデュースによるファーストアルバムhttp://homepage3.nifty.com/phew/Pages/Disk.htmlより。元CANhttp://www.spoonrecords.com/のメンバーのホルガ―・シューカイ、ヤキ・リーベツァイトが全面的に参加しています。

最近、雑誌DUの2号にもインタビューが載っていましたが、ちょっと気になって過去の音源を探してみました。
ウェブではエレキング、ダイスのものが読めます。
http://www.dommune.com/ele-king/features/interview/001331/
http://www.webdice.jp/dice/detail/2646/

最近のインタビューを読むと、80年代当時は相当突っ張っていたんだなということがよくわかります。これは1980年あたりだったと思いますが、ミュージックマガジン誌で経済人類学者の栗本慎一郎との対談記事もありました。今、栗本と言っても、え、誰?という感じかもしれませんが、当時は売れっ子の学者で、今ではフェミニストの権威になってしまった上野千鶴子が、女栗本と呼ばれていたこともあったぐらいです。確か、その当時カッパブックスとして刊行された上野の「セクシーギャルの大研究」の帯に栗本が推薦文を書いていたような気がします。今では上野は東大の教授になり、本もそれなりに売れて、学会の重鎮という感じですが、一方栗本はどうかと言うと、明治大学を辞職した後、国会議員に転身、その後自民党からは離党したり、脳梗塞にかかったりと、いろいろあったみたいです。また大学に戻っているようではありますが。当時に比べると、影響力はかなり下がっているような気はしますね。「幻想としての経済」、「光の都市、闇の都市」、「血と薔薇フォークロアhttp://www.homopants.com/info/books1.htmlとかよく読んでました。今では入手が難しくなっているかもしれません。トランシルヴァニアブダペストに取材して書いた「血と薔薇フォークロア」が好きでした。これ、リブロポートから出てたんですね。興味ある人は古本屋ででも探してみてください。

話がちょっと横にずれてきたので、元に戻します。この対談で栗本はジョルジュ・バタイユの蕩尽についても語っていますが、話はあまり噛み合ってなくて、栗本はPhewを持ち上げてる感じでしょうか。 Phewに「あんた、大人なんだから、人の話ちゃんと聞きなさいよ」と言われたりして、まあ若気の至りということなんでしょう。相当パンクですよ、これ。発言にもトゲがあります。今だとこういう言い方は絶対にしないだろうと思いますが、30数年前のことですからね。

ミュージックマガジンの同じ号に、確か竹田賢一によるPhewのライブレビューが載っていた記憶があります。今、当該の雑誌が手元にないので、確認はできないのですが、批判的なレビューで、j特にMC-4を使った坂本龍一と後藤美孝のバッキングに対しては否定的な評価だったと思います。

最近では、山本精一らとMostというパンクバンドを始動させたり、昨年はFive Fingers Diccountというカバーアルバムを発表したりと精力的に活動をしているようです。