Todd Terje/Snooze 4 Love

Tanz Music RecordsでTodd TerjeのSnooze 4 Loveを詩聴する。先客の方がおられたので、店奥でヘッドフォンで聞く。少し経つと聞きなれたプレーズが耳に飛び込んでくる。

BlondieのHeart of Glass、出だしのリズムボックスのチャカポコいってるところですね。80年代だったっけ? 確かに80年代、まだこういう音使われてましたが、後で調べたら78年でした。同年発売されたアルバムParallel Linesに収録されているヒットシングルの一曲です。当時リアルタイムで良く聞いていたはずなのですが、いつだったか正確には覚えていませんでした。ブロンディのレコードは買ったことがなく、エアチェックかレンタルレコードで聞いたのだと思います。この時期あたりから80年代中盤、Autoamericanぐらいまでがブロンディの全盛期だったような気がします。今でもこのグループは現役で昨年最新アルバムPanic of Girlsが発売されたばかりです。

当時、Deborah(Debbie) Harryはマリリン・モンローの系譜につながるアメリカのメジャーなポップアイコンの一人として認識されていたと思うのですが、間違っているでしょうか? デボラ・ハリー Vs.パティ・スミスといった図式もあったような気がしますね。なんだか話がどんどんズレていってしまいました。Todd Terjeのエディットに戻ります。Heart of Glassのリズムボックスのシークエンスがサンプリングして使われていて、デボラ・ハリーのヴォーカルが入る直前のところで切れて、何度かループしたりします。実際に音は鳴っていなくとも、こちらの頭の中でヴォーカルパートが鳴っているわけで、音がない(=不在の音)が、その不在により、その存在を際立たせるという脳内妄想のループが形成される。というか、妄想を喚起する装置として機能しているべきというのでしょうか。ちょっと不思議な感じですね、これ。70年代初頭にタイムトリップして、デボラ・ハリーがニューヨークでウェイトレスをしているところを想像してみるのもいいかもしれません。

結局、テリエの12インチ、買わなかったんですが、次に来たお客さんが買っていかれました。やはり、買っておくべきだったかも、と少し後悔していますが、そういえばBryan Ferryのremix(250枚限定)も買いそびれてしまったなあ。まあ、仕方ないですね。ブライアン・フェリーのAlphaville原曲とTodd Terjeのリミックスをアップしておきます。

次にTodd TerjeのSnooze 4 Loveを2つのヴァージョンで聞いてみましょう。

何かちょっと違うみたいですね。ヴァージョン違いかもしれません。たぶんこれだと思うのですが。

確かにHeart of Glassに似たシークスエンスはありますが、全く別物かもしれません。単に私の勘違いかもしれないので、あまり深く追求しないように。