2014 DENPAKU 1_12 (第1回電子音楽博覧会@ヲルガン座)

ライブパフォーマンス(ヲルガン座)

協賛 株式会社コルグ
後援 広島電子音楽研究会
主催 フリップミュージック

1.Ipso Fact
船田奇岑+RAKASU PROJECT(落晃子+西田彩の三人による電子音楽即興演奏ユニット)

2.UNYO303
大阪在住の電子音楽アーティスト
PCやMIDI機器を使わなずモジュラーシンセサイザーだけによる即興演奏

3.小林義男
広島在住
入手困難にビンテージシンセによるプログレッシブで壮大な演奏を聞かせていただきます。

4.松前公高
アニメ「キル・ミーベイベー」の音楽が話題沸騰の松前公高氏のスペシャルライブ
広島初公演です。
(以上FRIPP MUSIC HPより転載)

FRIPP MUSIC 公式HP: http://www.frippmusic.com/

フリップミュージック主催の電子音楽のイベントで午後から行われた映画上映とトークショーには行っていないので,見たのはライブのみ。今回のライブではラップトップとPCは使わないという制約があり,普段あまり見かけることのないモデュラー・シンセサイザーやヴィンテージものの機材も多く用いられた,ある意味貴重なライブ・パフォーマンスだった。現在では音源をプリセット内蔵したデジタル・シンセサイザーが主流であり,変な音を出す装置というよりもメロディやコードを弾く楽器として一般的には認知されている。しかしながら,シンセサイザーの可能性の中心は自然界に存在しない音を出すことにある。初期のRoxy Music (ロクシー・ミュージック)に在籍していたBrian Eno (ブライアン・イーノ)が,「ギュイーン」とか「グワーン」とかいうようなわけのわからない音をバンドの中で出し続けたようなものとでもいえばいいのか。

今回のイベントは電子音楽の本質に立ち帰る試みであるといえる。即興中心のラフな演奏もあれば,きちんと構成された楽曲に基づくもの,フリップ&イーノ(Robert Fripp & Brian Eno)の"Evening Star"あたりに近いものなどがあり,出演者の演奏スタイルはかなり異なっており統一されてはいなかった。ラップトップに比較すると,格段に音の良さが際立っていたような印象を受けた。