Brad Mehldau Trio "Where Do You Start?"

Brad Mehldau Trio (ブラッド・メルダウ・トリオ)の新作は８曲目の"Jam"以外はカバーで、Alice In Chains (アリス・イン・チェインズ) "Got Me Wrong", Sufjan Stevens (スーファン・スティーヴンス) "Holland", Clifford Brown (クリフォード・ブラウン) "Brownie Speaks", Elvis Costello(エルヴィス・コステロ) "Baby Plays Around", Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ) "Airegin", Chico Buarque(シコ・ブアルキ) "Samba e Amor", Nick Drake (ニック・ドレイク) "Time Has Told Me", Toninho Horta (トニーニョ・オルタ) "Aquilas Coisas Todas"など幅広いジャンルから選ばれている。

Sufjan Stevens http://en.wikipedia.org/wiki/Sufjan_Stevensはアメリカのミシガン州、デトロイト生まれのシンガーソングライターで、エレクトロニカからロウファイ・フォークまでの幅広い音楽スタイルでアルバムをリリースしている。3枚目のアルバム "Michigan"で注目を集め、アメリカの各州毎に１枚アルバムを作るという"The Fifty States Project" (「50州計画」)を目下、推進中。

"Hey Joe"はアメリカのソングライター、Billy Roberts (ビリー・ロバーツ)の曲で、The Jimi Hendrix Experienceによるカバーがヒットし、こちらのヴァージョンの方がよく聞かれているようだ。60年代のロックスタンダードとして知られている。

Sufjan Stevens Official Website: http://sufjan.com/
Elvis Costello Official Website: http://www.elviscostello.com/
Sonny Rollins Official Website: http://www.sonnyrollins.com/
Chico Buarque Official Website: http://www.chicobuarque.com.br/
Nick Drake Official Website: http://www.nickdrake.com/
Toninho Horta Official Website: http://www.toninhohorta.com.br/blog/

Brad Mehldau Trioの演奏は、Radioheadの"Everything In Its Right Place"という曲のタイトルのように「あるべきもの」が「あるべき場所にある」といえる。MehldauはRadioheadの曲を好んで演奏しており、上記の曲もカバーしている。

Brad Mehldau Trioの演奏は抑制が効いていて、無駄がないのだが、単にスタティックなだけというわけでもなく、グルーヴィーでもある。やたらと感情を盛り上げてハイな気分に上げるのではなく、確実に意識を覚醒させる。失われた均衡を取り戻す力を与えてくれるには元にすきっかけを与えてくれるような気がして、ここ数日は繰り返し聞いた。