Keith Keniff "Branches" - unknown pleasures

キース・ケニフhttp://www.inpartmaint.com/shop/keith-kenniff-branches/は自身のソロユニット、Helios、Goldmund、パートナーのHollie（ホリー）がヴォーカルを担当するMint Julep（ミント・ジュレップ）等で知られている。映画やTV、コマーシャル等の映像のための作品はKeith Kenniff名義を用いることが多い。ボストンの名門、バークレー音楽院(Berklee College of Music)で打楽器と作曲を専攻し、その後、Helios(ヘリオス）名義のファーストアルバムの発表で注目を集める。以降、ピアノを中心としたソロユニットであるGoldmund(このユニット名はヘルマン・ヘッセの小説「知と愛」の原題"Goldmund"から取られている)、Hollieのヴォーカルをフィーチャアしたシューゲイズロック的なMint Julep、子どものための音楽プロジェクトMeadowsなどでの活動を並行して行っている。

"Branches"http://www.inpartmaint.com/shop/keith-kenniff-branches/は映像のために書かれた作品の集成で、昨年発表された。アンビエント、エレクトロニカ寄りのミニマルではあるが、決して単調なわけでなく、一つ一つの音が有機的に結びついた繊細な響きを持つ、独特の作品に仕上がっている。

多くの文学作品や映画に影響を受けており、作家でヘッセを始め、ジョイ・ウィリアムズ(Joy Williams)、J.G.バラード(James Graham Ballard)の作品その中でも特に「戦争熱」("War Fever")、トム・ロビンス(Tom Robbins)、フェルナンド・ペソア(Fernando António Nogueira de Seabra Pessoa)、EEカミングス(EE Cummings)、アルベール・カミュの「反抗」(Albert Camus)、イタロ・カルヴィーノ(IItalo Calvino)の「見えない都市」などを挙げている。

映画監督ではアンドレイ・タルコフスキー(Andrei Tarkovsky)、イングリッド・ベルイマン(Ingrid Bergman)、黒澤明、小津安二郎、最近の監督ではミカエル・ハネケ(Michael Haneke)、是枝裕和、ダルデンヌ兄弟(the Dardenne brothers)、トマス・ヴィンテンベルグ(Thomas Vinterberg)、ルカシュ・ムーディソン(Lukas Moodysson)、スタン・ブラケージ(Stan Brakhage) やマヤ・デレン(Maya Deren)のような実験的な作家の作品に影響を受けており、最近のお気に入りはラース・フォン・トリアー(Lars von Trier)の「奇跡の海」("Breaking the Waves")であると答えている。（以上はスタイラスのインタビューより）
http://www.stylusmagazine.com/articles/weekly_article/helios-the-stylus-interview.htm