"Get On Up: The James Brown Story"

James Brownの自伝映画を見ようと思っていたのだが、広島では1週間1日1回のみの上映で行くことができなかった。ところが、別用で熊本に出かけた際に上映していることがわかり、運良く映画館で見ることができた。映画は批評家や音楽関係者の間で評価が高く、それなりに期待をしていたわけであったが、最初から最期まで全く退屈することもなく、スクリーンに釘付けであった。映画は時系列に従って進行するわけではなく、かなり自由に時間を行き来する構成で、少しわかりにくいと感じた人がいたかもしれない。本人の強烈なキャラクターとそれに伴うエピソードが次々に繰り出されるので、退屈などする暇がないのだ。

特に印象に残っているのが、"Please, Please, Please"のレコーディングで、この曲はこのタイトルが延々繰り返されるだけなのだが、レコード会社の社長はこの曲の革新性が全く理解できなかった。いつになっても曲が始まらないと思い、"Please pay me a rent"とでも言いたいのかと叫んだところ。現在の時点で振り返ってみると、ミニマルテクノの元祖と言えなくもないが、その当時そんなことがわかるわけがないので、仕方ないともいえるのだが。

"Get On Up: The James Brown Story" Official Website: http://www.getonupmovie.com/