Pixies "Indie Cindy"

Pixies (ピクシーズ)の新作"Indie Cindy"はオリジナルメンバーのKim Deal (キム・ディール)が参加しておらず、どうやらバンドを脱退したようで、Frank Black (フランク・ブラック)のソロアルバム的な色彩が強まっているような印象を受ける。バンドサウンドとしてはまとまっているというか、実験的な側面は交代し、ラジオ向きの曲が増えているというか、ちょっとレイドバックしたメローな曲もあり、オルタナ世代向けのAORといえなくもない。Kim Dealがいなくなったことにより、よりconstructive (建設的/構築的)な音作りがなされていて、悪い意味で「地に足が着いて」(=down to the earth)しまっており、de-constructive (脱構築的)な側面は後退してしまっている。最近、2005年12月広島でのライブ音源を久々に聞き返してみたのだが、もっと即興的な遊びのセンスが溢れていて、この新作が醸し出す雰囲気とは全く違っていたのに驚いた。新作も、決して悪いというわけではないのだが。

Pixies Official Website: http://www.pixiesmusic.com/