Leos Carax "Mavais Sang"

Leos Carax (レオス・カラックス)監督の新作、"Holy Motors" (「ホリー・モーターズ」の公開を記念して、旧作の"Mauvais Sang" (「汚れた血」)が上映された。「汚れた血」は1986年に制作されたカラックス監督の2作目に当たる映画で、主な出演者はDenis Lavant (ドニ・ラヴァン)、Juliette Binoche (ジュリエット・ビノシュ)、Julie Delpy (ジュリー・デルピー)、Michel Piccoli (ミシェル・ピコリ)、Hans Meyer (ハンス・メイヤー)の4人。映画のタイトルはArthur Rimbaud (アルチュール・ランボー)の「地獄の季節」("Une Saison en Enfer")の詩「悪い血筋」("Mauvais Sang")から取られている。

この映画、87年位に日本で公開されたときに見たとは思うのだが、中身をほとんど覚えておらず、今回の上映では新作を見るような気で臨んだ。David Bowie (デヴィッド・ボウイ)の"Modern Love"が流れる中、ドニ・ラヴァンが疾走する場面は見たような気がしないでもないのだが、定かではない。この映画、ジュリー・デルピー出てたんだ、とか思ったりして新鮮な気分で見れましたよ。それにしても、もう27年もたっているのか。どうりで新作「ホリー・モーターズ」に主演したラヴァンが老けて見えるわけだ。ジャン=リュック・ゴダール (Jean-Luc Godard)の「気狂いピエロ」("Pierrot Le Fou")にも、ランボーの詩が引用(「また見つかった、/何が、永遠が、/海と溶け合う太陽が、」,「地獄の季節」[2008年改版] 小林秀雄訳 岩波文庫 p.55)されていた。

"Mauvais Sang" Trailer