King Crimson @大阪フェスティバルホール

king Crimsonの東京公演はほとんど売り切れだったのだが、大阪は初日の土曜日は満員で翌日の公演は座席が残っており、直前にうまく滑り込むことができたのだった。席は2階席の先頭で、ホールの大きさを考えるとさほど悪くはなかったような気がする。

日曜日ということもあり、16時開場、17時開演という通常のライブよりは早い時間帯に行われ、演奏は開始前から流されているフリーッパートロニクスの音にMel Collins(メル・コリンズ)のフルートが重なるようにして始まった。今回はステージ前列に3台のドラムセットが置かれるという、トリプル・ドラムが話題になっており、他の4人のメンバーはその背後に陣取るという構成になっていた。

ファースト・アルバムを中心とした初期の曲が多く演奏されたのが、今回の公演の大きな特徴で、クリムゾン・キングの宮殿(The Court of the Crimson King)、エピタフ(Epitaph)、21世紀の精神異常者(21st Century Schizoid Man)、スターレス(Starless)、イージー・マネー(Easy Money)といったあたりですね。

クリムゾンのセカンドアルバム"In the Wake of Poseidon"(「ポセイドンの跡を追って」注:邦訳のタイトルは「ポセイドンのめざめ」となっているが、これは間違い。気になる向きは辞書で確認してください。)から次の"Lizard" (「リザード」)、"Island" (「アイランド」)に参加しているサックスとフルートを担当するメル・コリンズがツアーメンバーとして参加していたことが、初期の演奏曲目が多かった理由の一つなのだろう。ヴォーカルのJakKo Jakszyk (ジャコ・ジャクスジク)のスタイルが初期のヴォーカルであったGreg Lakeグレッグ・レイク)やJohn Wetton(ジョン・ウェットン)に近いことも、今回の選曲に影響しているようで、Adrian Belew (エイドリアン・ブリュー)が在籍したいた時代(特に"Discipline"のあたり)からの曲がほとんど選ばれていないこともそれで説明できる。

初期の曲はメロトロンを弾いたりして、アレンジはほとんど当時のままで、ドラムだけ3台という少し違和感を持たせるものであり、トリプルドラムで演奏する意味があまり感じられなかった。トリプルドラムはむしろ"Thrak"以降の曲に適しているような気がした。

12月13日(日)セットリスト
1. Peace - An End (Jakko Jakszyk sings 1st verse in Japanese lyric)
2. Radical Action (To Unseat the Hold of Monkey Mind) I
3. Meltdown
4. Radical Action (To Unseat the Hold of Monkey Mind) II
5. Level Five
6. Epitaph
7. Pictures of a City
8. VROOOM
9. Hell Hounds of Krim
10. The ConstruKction of Light
11. A Scarcity of Miracles (Jakszyk, Fripp and Collins cover)
12. Banshee Legs Bell Hassle
13. Easy Money
14. The Letters
15. Sailor's Tale
16. Starless

Encore:
17. The Court of the Crimson King
18. 21st Century Schizoid Man

King Crimson Official Website: http://www.dgmlive.com/kc/
King Crimson (Facebook): https://www.facebook.com/pages/King-Crimson/14038332518